国庫帰属、本当に最後の手段?あなたの土地に眠る「意外な価値」を見つける方法
公開日 2024年6月7日 最終更新日 2024年11月22日
令和6年5月20日発表 相続土地国庫帰属制度の統計
「負の遺産」…
最近、よく耳にする言葉ですが、あなたもそう感じていませんか?
特に、地方で相続した土地。
「誰も引き取り手がいない…」と途方に暮れている方もいるかもしれません。
そんな中、注目されてきたのが「相続土地国庫帰属制度」です。
国に土地を引き取ってもらえるという、一見するとありがたい制度のように思えます。
2024年5月20日、法務省はこの制度に関する最新統計(令和6年4月30日現在)を発表しました。([出典]法務省:https://www.moj.go.jp/MINJI/minji05_00579.htm)
申請総数は2,030件に達したようです。
しかし、興味深いデータがあります。
なんと、237件もの申請が取り下げられているのです。
一体なぜでしょうか?
最新の動向(令和6年10月31日時点のデータを基に加筆)
最新の統計情報が発表され、制度の利用がさらに広がっていることが明らかになりました。以下は、最新の動向と考察です。
主な統計情報
- 申請件数:2,850件(+1,350件増加)
- 帰属件数:973件(+473件増加)
- 却下・不承認件数:88件(+38件増加)
- 却下件数:50件(主な理由:添付書類不足、通路として使われている土地)
- 不承認件数:38件(主な理由:工作物や崖の存在)
- 取下げ件数:421件(+221件増加)
却下・不承認の主な理由
- 添付書類不足:16件 → 31件
- 通路として使用されている土地:6件 → 10件
- 崖がある土地:2件 → 4件
- 工作物や樹木が存在する土地:8件 → 15件
却下・不承認理由の増加は、制度利用が広がる中で申請者の理解不足や準備不足が背景にあると考えられます。
国庫帰属制度を「利用しなかった」人たちの意外な理由
申請を取り下げた人たちは、次のような理由で土地を活用できたと報告されています。
- 自治体や国の機関による土地活用
- 隣接地所有者への売却
- 農地としての活用
そう、国庫帰属制度を利用せずとも、活路を見出すケースは少なくないのです。
むしろ、制度を利用しようと動くこと自体が、土地の新たな可能性に目を向けさせてくれるのかもしれません。
国庫帰属の承認申請後、法務大臣(法務局)が隣接地所有者や国、地方公共団体などに情報提供を行うため、思わぬ形で土地の活用案が浮上するケースもあるようです。
14,000円の審査手数料… 知っておきたい「落とし穴」
「じゃあ、とりあえず申請してみよう!」
そう思った方もいるかもしれません。
しかし、注意が必要です。
国庫帰属制度の申請には、1筆あたり14,000円の審査手数料がかかります。
そして、一度申請してしまうと、たとえ申請を取り下げた場合や審査が不承認となった場合でも、この手数料は返金されません。
また、申請書類の作成は複雑で、専門家である司法書士に依頼するケースがほとんどです。
当然、その分の費用もかかります。
安易な気持ちで申請してしまうと、時間と費用を無駄にしてしまう可能性もあるのです。
あなたの土地の可能性を広げる「無料相談」をご活用ください
今回の統計は、国庫帰属制度はあくまでも最終手段であることを示唆しています。
「相続した土地、どうすればいいか分からない…」
そうお悩みの方は、諦める前に、まずは私たち専門家にご相談ください。
当事務所では、相続税の専門家としての経験と知識を持つ税理士・宅地建物取引士の佐治が、あなたの土地の価値を最大限に引き出すお手伝いをいたします。
初回無料相談も承っておりますので、どうぞお気軽にご予約ください。
あなたの土地にも、まだ見ぬ可能性が眠っているかもしれません。
相続に関する無料相談実施中!
当事務所では、相続の専門家が初めての方にもわかりやすいご相談を提供しています。
初回の面談に限り、無料で相談に対応させていただきますので、是非ご予約ください。
予約受付専用ダイヤルは0120-339-719になります。
お気軽にご相談ください。
著者情報
-
「税理士業はサービス業」 をモットーに、日々サービスの向上に精力的に取り組む。
趣味は、筋トレとマラソン。忙しくても週5回以上走り、週4回ジムに通うのが健康の秘訣。
最新の投稿
- 2024年10月21日お知らせ相続税のカギ!?基準年利率をわかりやすく解説!
- 2024年9月26日お知らせ公正証書遺言と自筆証書遺言、どちらを選ぶ?違いを徹底比較
- 2024年9月9日お知らせ相続・不動産の悩みを解決!2024年秋の無料相談会のお知らせ
- 2024年8月23日コラム相続した土地、国に返還したい…でもちょっと待って!その前に確認!
お知らせの最新記事
- 相続税のカギ!?基準年利率をわかりやすく解説!
- 公正証書遺言と自筆証書遺言、どちらを選ぶ?違いを徹底比較
- 相続・不動産の悩みを解決!2024年秋の無料相談会のお知らせ
- あなたの相続、大丈夫? 実は知らないと損をする「相続リテラシー」の落とし穴
- 愛知県民必見!路線価上昇で相続税リスクが高まっている?
- 36.7%が経験する相続の後悔…終活における家族間のコミュニケーションの大切さ
- 一人暮らしの高齢者も安心!名古屋市「あんしんエンディングサポート事業」のご紹介
- 相続についての難解な用語をサクッと解説
- 相続の「かかりつけの税理士」を目指して
- 日本の相続税の特徴と国際比較
- 所有者不明土地問題の解決に向けた改正登記制度の概要と影響
- 相続手続きの複雑さ・大変さを克明に描いたNHKの相続手続き体験談のご紹介
- 実は9割の相続税申告、土地評価に強い税理士に依頼した方が良い理由
- 相続税・家族信託 無料セミナー・相談会 11/13(水) 大垣共立銀行本山支店
- 8月24日・25日相続セミナー・相談会を開催いたしました
- 遺産相続・遺言・終活無料相談会 5/19(日) 名古屋市千種区見付コミュニティセンター
- 遺産相続・遺言・終活無料相談会 3/17(日) 名古屋市名東生涯学習センター
- 遺産相続・遺言・終活無料相談会 1/20(日) 名古屋市守山生涯学習センター
- 相続税・遺言無料相談会 11/4(日) 名古屋市中川生涯学習センター
- 【Q&A】土地の相続をしたいです。何から始めればいいでしょうか?
- ホームページをリニューアルオープンいたしました!
コラムの最新記事
- 公正証書遺言と自筆証書遺言、どちらを選ぶ?違いを徹底比較
- 相続した土地、国に返還したい…でもちょっと待って!その前に確認!
- あなたの相続、大丈夫? 実は知らないと損をする「相続リテラシー」の落とし穴
- 愛知県民必見!路線価上昇で相続税リスクが高まっている?
- 36.7%が経験する相続の後悔…終活における家族間のコミュニケーションの大切さ
- 一人暮らしの高齢者も安心!名古屋市「あんしんエンディングサポート事業」のご紹介
- 相続についての難解な用語をサクッと解説
- 相続の「かかりつけの税理士」を目指して
- 日本の相続税の特徴と国際比較
- 所有者不明土地問題の解決に向けた改正登記制度の概要と影響
- 相続手続きの複雑さ・大変さを克明に描いたNHKの相続手続き体験談のご紹介
- 実は9割の相続税申告、土地評価に強い税理士に依頼した方が良い理由
- 【負動産】とは何か?その問題と解決策 | 名古屋相続税無料診断センター
- 【相続税の計算】自分で簡単にできる方法を税理士が分かりやすく解説
- 【相続税】専門税理士がむずかしい言葉を分かりやすく説明する件
- 【相続対策】節税だけでない、事前に必要な4つの対策
- 【最重要】相続税がゼロでも相続税申告が必要な件
- 【これで納得】相続税のお尋ねがきたときの対応方法
- 【事実】相続人に未成年者がいる場合の遺産分割の手続き
- 【最重要】相続が起こる前に抑えておきたい相続税の基礎控除
- 【名古屋市千種区:相続相談/配偶者居住権で将来の相続に備える】
- 名古屋市 相続税専門税理士 申告の現場より。タンス預金に注意!!
- 法律を知って得する「家なき子特例」その5
- 法律を知って得する「家なき子特例」その4
- 法律を知って得する「家なき子特例」その3
- 法律を知って得する「家なき子特例」その2
- 法律を知って得する「家なき子特例」その1